新しく仕事が決まり、一人暮らしを始めました。嫉妬深い彼が費用をほとんど出してくれて、それを私の親には貯金から出していたという事にしました。
散々ケンカをして、彼なりに少し一線を置きたかったのだろうけれど、自分も何かしないと別れが来ると知っていたからそこまでしたのでしょう。
仕事を始めるのだから酒は控えられると私も彼も思っていたし、実際に疲れてすぐに寝る事が多くなっていました。
仕事に慣れてくると営業成績のことや、溜まる疲れから眠りが浅くなりました。眠くなるからあまり飲めないものの、寝付けないのです。
でも二日酔いになるほど飲まないせいか、思ったよりは何とか毎日乗り切っていけました。あまり飲まなくなった私に、彼はホッとしていたようでした。
でも、やっぱりまたひどい日が来ました。定休日の前日に同僚と飲みに行ったら、また奴がしつこく電話をして来るのです。一度浮気をされたから信じられないのでしょう。
本当は付き合った頃から浮気はしてるけど。新しい職場の同僚には、危ない彼氏がいるとは打ち明けられず一足早く私は店を出てアパートに帰り、奴に「誰と飲んでたんだ!連れて来い!」と言われ、カッとした私は奴の鼻に強烈なパンチを喰らわせました。
その瞬間、報復を恐れて私はアパートを飛び出すと追いかけて来ました。凄い早い!それもそのはず、酔っ払いの私は早く走っているようでももたついているのでした。
酔っていて記憶が曖昧なのですが、捕まった私はとにかく蹴りを食らわして凄い有様でした。蹴りだけではなかったのか、武器を持った記憶はありませんが彼は腕からも血を流していました。
鼻はもちろん。すぐにパトカーのサイレンが聞こえ、二人連行されました。私の親と彼の親が来ました。死にたかったです!
ここで終わりにすれば良かった
私がアルコール依存性になったきっかけは本当にいろんな要因が重なってしまったのだと思いますが、何か秘密を持っていて一人でハラハラしている心境でしょうか。それが大きかったです。
さほど大きな秘密でもありませんが、打ち明けられないものだから抱え込むといったところです。
もちろん、二股は相手に打ち明ける必要などありませんが。
警察沙汰になった時も私は親に「あれは確かに付き合ってる男だけど、たまたま私が飲み過ぎてああやってケンカになっただけ。いつもは私はそんなに飲まないし暴力も振るわない」と、心配する親をなだめて彼は彼で私を悪く言えば別れがくると警戒して「確かに殴られたりしたけど、自分がうるさく誰と飲んでたか迫ったから。普段はそんな事はない」と。
こうした嘘に嘘を…じゃないけど、かといって自分は正直に生きたいとまではいかないし、でも一つ崩れると面倒が起きるというのが分かってるから心休まる時がなかったのでしょう。
そこでアルコールが入ると感情だけでも発散させられたといったところです。
さらにそれでも別れない人が居て、その人はその人で私が酒を飲まないに越した事はないけれど、とにかく別れない事に必死だったのだと思います。
私に一度も大切にしてもらったことがないからか、もう意地でした。警察から実家に連れられてから、彼から冷静に話したいと言われました。
もちろん酒は飲んでも、もうケンカを吹っ掛けてこない事と、やり直したい事を。私は、別れない限り不満はあるし酒なんかやめないと言いました。
せめて束縛しないならケンカを吹っ掛ける事はないと。その後、彼は変わろうと努力が見られました。誰と飲みに行こうがしつこく電話をしないと言って、実行してくれました。
彼の親は、こんなケンカをする相手とは将来がないから別れろと言われた様ですが別れるはずもなく、ただ関係の修復を望んでいました。
自分が我慢すれば上手くいくと。でも、この時でもう手遅れでした。
「これから遊びに行くから。朝私が電話するまでに、そっちが電話してきたら別れるよ」と、おとなしくする彼を挑発するようになり、もちろんしつこく電話をされて大ゲンカして暴力沙汰。私のアルコール依存性のせいです。